2025年01月19日

「八木山エリア 住宅の売却・購入事情 」  通勤編/雪道編


【通勤編】


会社通勤において、
八木山エリアからの通勤方法は4つ。

「地下鉄」「バス」「クルマ/バイク」
そして「徒歩」となります。

仙台市において「地下鉄南北線」「東西線」「JR」という
3本の路線がありますが、
八木山エリアは「地下鉄東西線」の最終駅に面しています。

2015年に開業するまでの八木山は「路線バス」のみでした。

仙台駅方面は「青葉城址ルート」「向山ルート」の2本。
286号線方面は
「芦の口ルート」「長町南ルート」「緑ヶ丘ルート」の3本。

昭和時代ほど、通勤時間帯の渋滞は少なくなっていますが、
朝の8時以降は「それなりに渋滞する」という現状です。

東日本大震災の際、交通機関が一斉停止したことで、
「徒歩で帰宅」することを余儀なくされました。
青葉城址ルートを使用すると、歩きでは、
「仙台駅→八木山動物公園までは4.5キロ・1時間10分」
かかります。
のぼり坂はありますが、
そんなに驚く距離ではないのです。
「仙台駅→長町モールと同じ距離」という現状です。

通勤場所から徒歩で帰れる距離という目線は、
頻繁に使うものではないですが、
大事なことだったりします。



【雪道】


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八木山は「山」です。
冬の時期の八木山のデメリット
「積雪・凍結」があります。

このデメリットをフォローできるのが
「地下鉄」です。
地上のJR在来線よりも「運休のリスクが少ない」ことで、
だいぶ八木山のデメリットを減らすことが
出来るようになりました。

そして自宅に帰るには、必ず「上り坂」があることで、
現在でも苦戦するのが「クルマ・バス」です。

「芦の口ルート」「八木山南ルート」の新しい2本の道路が
2015年に開通したことで、だいぶ「雪のリスク」が減りました。

過去の仙台市雪データ

2014年に35センチの積雪があり、実に78年ぶりに積雪を更新
したことがあります。
しかも30センチクラスが2週続けて降ったことで、
仙台市が交通麻痺を起こし、八木山もお手上げでした。

そこまで降ることは滅多にないですが、
昔から言われることで
「大雪が降った時の八木山は、286号線方向から帰宅せよ」
が一番安全です。

大雪が降ると愛宕大橋から286号線も渋滞するので、
帰宅までだいぶかかるのはしかたがありません。

このあたりは「最大の八木山の弱点」となります。







posted by 八木山取材班 at 00:52| 宮城 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 八木山放送局NET | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月18日

「八木山エリア 住宅の売却・購入事情 」  陽当たり編/地盤編


【陽当たり編】

八木山エリアは「山」です。
傾斜しているところが多いです。

平らな場所に住みたいのなら、
八木山以外にもありますね。

せっかく住むなら
「陽当たり・眺望の良い傾斜地」という
考え方もあります。
平地を求めるなら
「若林区」「宮城野区」もあります。

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そして現在の冬を見るとわかるのですが、
陽当たりのよい場所は
「雪が溶けやすい利点」があります。

八木山は、中心部と比べて標高がある分、
雪が降りやすく、積もりやすいです。


冬の八木山は
「太平洋に向いている側に玄関」があると、
陽当たりが良く、庭などの雪も解けやすいです。

以外にこの「陽当たり」という部分は、
冬には「暖かさと雪の溶けやすさ」に直結するので、
「日は、当たらないより、当たったほうが良い」
のが八木山のおすすめです。

夏になると日が当たって暑いという
デメリットも出ますが、カーテンを閉めればよいので、
冬対策を考えていたほうが良い気がします。

現在の八木山を築いたベテラン世帯も多いことで、
昨今では「雪かき文化」も厳しくなってきた
現状もあります。

仙台市除雪マップも存在していますので、
参考にしてみてください。
除雪・凍結防止をしてくれる道路は、
基本は大きい道路が中心ですが、
一部「住宅地の中に入ってくれる道路」もあるので、
この道路沿いを購入すると楽かもしれませんね。


【地盤編】

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八木山は山です。

山を切っている地盤の「地山」か、
谷や沢を埋めた「埋土/盛土」の2つに分かれます。

基本、山に平らな場所はほとんど存在しませんので、
平らな立地は「何らかの人の手」が加わった
場所が多いです。

昭和の時代に発生した「宮城県沖地震」では、
緑ヶ丘エリアの一部が崩壊、建物被害を出しました。

「東日本大震災」でも、
同じく「緑ヶ丘エリア」の一部、
「松が丘エリア、青山エリア、本町エリア」の一部で、
地盤被害が出ました。 道路亀裂などは、
ほぼ八木山全エリアで発生したでしょうか。


震災の時期は、
当サイトは毎日更新するほど記事を出していたので、
どのあたりに被害が出たのかはご覧いただければと思います。

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「仙台市宅地造成情報のマップ」の
「土砂災害危険区域図」などにあるように、
「盛土・埋土」の地域は、
何らか被害は出やすいエリアになりますが、
全てではないことだけは覚えておいてください。

盛土・埋土は、「埋めた土質」に問題があることが多く、
さらには地下に水分が入りやすいかも関係します。
宮城県沖地震の緑ヶ丘エリアは、この典型例です。

ただ一部で、
「揺れの強さ」によるものが大きいとは思いますが、
「道路亀裂」「水道管破裂」「住宅損傷」等の被害は、
東日本大震災の時にも目立ったのも事実です。

家屋がどのように建設されていたかも関係します。

昨年の元旦に発生した能登地震の家屋倒壊も、
古い家屋が中心に倒壊した半面、
倒壊しなかった家も多く存在しています。


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「八木山野球場並遊園地案内図」推定・昭和4年頃
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大昔、八木山動物公園は
あのベイブルースもやってきた「八木山野球場」でした。
その当時の貴重資料です。

現在の「八木山橋ルート」が『予定』と記載されているので、
恐らく八木山橋が完成する前の
昭和4〜8年頃の地図ではないかと推測できます。

赤く囲い、青いラインを付加しましたが、
「芦の口沢」「西二ッ沢」「東二ッ沢」の
3つの沢が存在しています。 つまりは川です。
現在は存在しておらず、
宅地開発等で埋め立てられてしまっています。
その埋められている・・が「埋土」にあたります。

「芦の口沢」が本町1丁目・本町2丁目、
「西二ッ沢」が本町1丁目・松が丘
「東二ッ沢」が本町1丁目・桜木町・長嶺
などを流れていました。

「東二ッ沢」は、現在も「二つ沢」という名前で
地名が残っています。


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比べるために並べてみました。

・航空写真
・八木山野球場並遊園地案内図
・盛土・切土図

この盛土図からもわかる通り、
赤い部分は盛土、青は切土です。

盛土図の赤い所は「沢だった場所」で
「整地するために埋めた場所」ということになります。

航空撮影では、
山になっているところ、標高が落ちているところが
ハッキリ見えているかと思います。
「恐竜山」やベニーランド、動物公園の裏側を
見てみるとイメージできるかと思いますが、
高低差の山の感じがわかるのではないでしょうか。
住宅になっていない場所が八木山に残っているので、
そんな場所を整地したのが現在の八木山なのです。

そして、
地下鉄で土地の価格が上がったエリアの下は、
「芦の口沢」「西二ッ沢」があった場所ですので、
このマップで確認できると思います。

東日本大震災当時、しばらく経ってから
八木山地域には「ボーリング調査」が入っており、
この調査が入ったエリアの大半は、
「崖だった場所」と「沢だった場所で埋めたエリア」
に調査が入りました。 最近も入ったようです。

地山の場所については、
八木山の大半はボーリングのドリルも入りにくいほどの
「硬い岩盤」があります。
そのほか「粘土質の層」も存在しています。

八木山は「地盤沈下で液状化現象」が起きるという
地域ではありません。
海などを埋め立てたわけではないからですね。

土地・家の購入の際は、
このような部分も参考にして選ぶと良いでしょうか。




posted by 八木山取材班 at 03:58| 宮城 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 八木山放送局NET | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年新春企画 「八木山エリア 住宅の売却・購入事情 」

今シーズン初の更新になりますが、
明けましておめでとうございます。
不定期更新になりますが、本年もよろしくお願い致します。

先週に降った雪、累積では10センチを超えたようですが、
今シーズン初の積雪となりました。
年明け前に1回積雪がある・・
という仙台の風物詩がありますが、今年は年明けでした。

最近はあまりドカッと降ることは少なくなりましたが、
やはり朝夕の通勤・通学に影響が出るので、
特にクルマ通勤しようとする方には困りものですね。

仙台市内で2014年02月09日に降った大雪では、
当時で78年ぶり、昭和11年以来・観測史上3位という
記録が、最近での最大級でした。
当時はまだ地下鉄が運航していませんでしたので、
かなりのパンチ力がありました。

さて、本題です。

数回に分けて更新する予定ですが、
「八木山エリア 住宅の売却・購入事情」
と題して記事にしていきます。

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【資料 取材班N 取材班K】

八木山エリアは、
昭和初期、現在の「八木山緑町」エリアをスタートに、
今まで山だった場所が「家が点在」するようになっていきました。


住宅地になっていくのは、昭和30年代に入ってからです。
八木山エリアは「宅地造成の波」が訪れ、
現在ある八木山南エリアの造成を最後に、
1970年代には現在の姿となりました。

それから50年。

現在の八木山エリアは「高齢化」が広がり、
そして、「空き家」が目立ち始めています。

現在の70歳以降の方を中心にして購入された住宅団地が、
いまの八木山エリアの形です。


20年近く前からでしょうか、
古い家が無くなり、新しい家が建つ・・
そんな光景が加速してきた現在の八木山エリアです。

比較的新しい造成団地である八木山南エリアは
目立っていませんが、宅地造成された順番に、
何となく「住宅の入れ替わり」が増えている現状が
見えるのではないでしょうか。

「世代が、移り変わっていく」

これはどこの地域にもある現象です。

八木山エリアは、1960年代から、
緑ヶ丘、西の平付近、青山付近、向山から
造成が開始されています。

以降、八木山動物公園方向に向かうように、
1970年代に大半の造成が完了しています。

2024年現在、
地下鉄・八木山動物公園駅界隈の「八木山本町エリア」
1坪単価が「約40万」です。

八木山南エリアが1坪「約30万」
松が丘エリア1坪「約35万」、八木山東エリア1坪「約27万」
八木山香澄町エリア1坪「約27万」、桜木町1坪「約27万」
金剛沢エリア1坪「約20万」
となっています。

物価は違いますが、1970年代と比べると、
当時の購入価格と並ぶか、超えてきているはずです。

これは地下鉄効果がかなり大きいでしょう。

地下鉄が建設される前・・2000年〜2010年付近と比べると、
かなり地価は高騰していて、「1坪15万は上昇している」のが
現在の八木山エリアでしょうか。
八木山本町エリアは、1uで表すと
「7万円/m2」程度だった記憶があります。

家を売却する方からすると
「1坪30万」の場合、100坪で「3000万」となります。
ただ、用地・建築の場所・擁壁があるなど、
様々な「土地の形状」などにより下落することはあります。

家は20年も経過してしまうと、家の価値がグッと減ります。
このあたりは「自動車の売却」等と重ねると
イメージしやすいでしょうか。
5年を超えると、
マニアな車以外は売却価格は落ちる傾向にあります。


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八木山小学校・航空写真 1972年


八木山が造成された時期、
もちろんすべての場所ではないという前提ですが、
「一軒家100坪」という建ち方が多かった現状があります。

現在その100坪の家を売却・解体し、そこに新築が建つと
「50坪で2軒建設」という建ち方が王道になっています。

さらに「一家に1台のマイカー」という昭和時代の流れから、
「一家に2.3台」という場合が多くなっているご時世なので、
「50坪の土地に、宅地を狭くして駐車場を増やす」
という建ち方も増えているでしょうか。

なので、100坪の土地をそのまま購入したいなら、
中古物件を買うという方法も、ひとつの手法でしょうか。

現在は、昔のように「100坪の土地に一軒」という建て方をすると、
金額が莫大になり、売れないというリスクが大きいわけですね。

2025年現在で、
八木山本町エリアで「50坪に一軒の新築」が建つと、
「4500万程度」になっているようです。

つまり、昔のように100坪に一軒という建て方をすると、
大げさに計算すると「倍の9000万」となってしまうので、
「誰が買えるよ・・」という状態になります。

なので100坪の土地が出ると
「家が2軒」か「アパート」になるというのが
現在の流れのようです。



次回から、
「どんなエリアの、どんな立地が良いか」編です。

家を購入する方の目線というものが様々あるかと思います。

「駅近い」「コンビニ・スーパーある」「学校が近い」「静か」
「陽当たり」「近隣住民」「交通渋滞」「道が細い」・・・


八木山エリアに住みたい・住もうとしている方、
ちょっとした知識向上のお役に立てれば幸いです。


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posted by 八木山取材班 at 02:12| 宮城 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 八木山放送局NET | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする