今週は「八木山の自然シリーズ」とでも名付けましょうか。
八木山エリア近く、
青葉区と太白区の境目にもなっている「大渓谷」、
八木山橋付近に存在するのが「竜の口渓谷」です。
恐竜の化石が出るから・・
という事から名付けられたのではなく、
江戸時代、青葉山の上にあった「仙台城の南東(辰)」の方角にあたる
事から「竜の口」と呼ばれました。
今の時代でも、竜の口を流れる沢は、綺麗ですね。
この「竜の口沢」は、水力発電のある「三居沢」、
八木山エリアを流れる「二ツ沢」「金洗沢」「金剛沢」に
放射状に流れています。
「二ツ沢」「金洗沢」「金剛沢」に関しては、
西多賀エリアの「木流堀」へ流れ着き、
「広瀬川」に流れ着きます。
昔、八木山エリアの小学校でも、
「地層」「化石」などを勉強するため、
野外学習として「竜の口渓谷」ヘ行った方も多いでしょう。
渓谷付近の層は、
下から「竜の口層」「向山層」「大年寺層」「青葉山層」と重なっており、
この辺り、500万年前は海でした。
次第に、海から陸に変わった時、
この時に出来た層が「竜の口層」です。
化石などはこの層から出ますが、
「持ち帰る」などの行為は禁止されています。
小学校の課外学習も、持ち帰り禁止でした。
この通り、仙台市街地はおろか、青葉山一帯も海だった訳です。
西の「愛子」「茂庭」、太白山付近は、
海ではなかったようですね。
八木山の所々で、「貝殻が出る」と言われるのは、
400万年前はこんな状態と推測されるからですね。
この図にもあるように、近くに火山があり、
海が退いた後の次期、その火山噴火で、
大森林を火山灰が飲み込みます。
この火山灰で出来たのが、広瀬川ぎょう灰岩部層と呼ばれる
「向山層」です。
竜の口層の上の層ですね。
追廻住宅、テニスコート付近にある橋の高さが境目です。
さて、今現在の竜の口渓谷は、
立ち入り禁止区域になっています。
落石なども多いためです。
東北放送さんの脇道からも進入できますが、
本道的になってるのは、青葉城趾下の「追廻住宅」側からです。
昔は他にも何ヶ所かあったようで、
地元住民は「仙台市街地へ歩くためのショートカットポイント」として、
竜の口渓谷付近を使用していたそうです。
崖になっているため、大きな岩「凝灰岩」もあり、
倒れた倒木もありと、ジャングル的な要素がたくさんあります。
何ヶ所か、今でも「地下水」も流れています。
追廻住宅側から約500メートル上流に、
「八木山橋」が架かっています。
追廻住宅のエリアは、「公園緑地」とする計画が
あるようで、この「竜の口渓谷」をどうするのかは
知りませんけど、
ご迷惑な名称と化している「八木山橋」の整備も、
先に行って頂ければと思います。
この大渓谷は、いろいろな事情もあるようですが、
何らかの方法で「観光地」として成立する場所とは
思うのですが、
「自然を守る」という意味では、このまま維持した方が
良い場所です。
「観覧する場所」を上手く造れれば良いのでしょうか。
手始めに、「八木山橋」をどげんかせんといかんですね(>_<)
イメージが悪すぎます。
八木山住民でさえ怖がってしまうという橋は、
「早急に」「緊急性」さえ含んでいる気がします。
★★★
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