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先日の「地層関連」の続き、タイムリーになってしまいましたね。
本日、三陸沖が震源地とする地震がありました。
仙台市の震度は4。マグニチュードは7.3でした。
取材班は、撮影業務の仕事で太白区の、とある幼稚園にいました。
卒園式のリハーサルで。
建物が頑丈だったのと、地盤の関係で、
「震度1かな?」と感じたほどでした。
地盤も固いな、ここ・・と感じました。
建物もガッチリしている証拠でもあります。
この幼稚園の完備も万全で、
「緊急地震速報」も設置されていて、
館内に20秒前からアナウンスされ、体制を整えることが出来ました。
「地震が来ます。 20秒前・・ 10.9.8.7・・」と。
「オッ・・」 とさすがにビクビクしてしまいましたが・・。
仕事できているとはいえ、先生の対応も含め感心してしまいました。
今回の地震は三陸沖でしたが、
八木山エリアの付近にある「活断層」で有名なのが、
「長町利府断層」と「大年寺山断層群」です。
「断層」は、地下の地層・岩盤に力が加わって割れて、
割れた面に沿ってずれ動いた状態を言います。
つまり「活断層」とは、常に動いている断層という事です。
長町利府断層は「年間・約0.6o」動いていて、
大年寺山断層は「約0.1o」動いています。
勘違いしている方もいると思いますので記載しますが、
この長町利府断層の周期は、科学的ではないようですが
600年から1000年と言われています。
一番近いモノで1736年。
マグニチュード6前後で、震源地が長町利府断層上で起きた
地震があるようです。
これが「長町利府断層のモノ」としてカウントしたとして、
最低でも600年周期と計算すると、
現在は270年ほどしか経っておらず、
周期の半分も経過していないことになります。
現在でも、この断層の前兆らしい現象は、何も起きていません。
これで油断するのは禁物ですが、
長町利府断層というのは、こういう活断層です。
ただ、他で起きた震源地の地震、今日の地震のような場合、
長町利府断層の付近は、25%増しで揺れているデータがあります。
断層上は、揺れが強めに出ているようなので、
注意が必要です。
長町利府断層と大年寺山断層に囲まれたエリアがありますね。
大年寺山・三桜高校・石垣町のあたりでしょうか。
この辺りは少し小高い状態になっています。
これが断層のズレですね。
この両方の断層は「逆断層」というタイプで、
正方形を45度でスパッと切ったとすると、
上面は上にズレ、下面は下にズレる断層です。
つまり、断層がずれると段差になるということですね。
長町利府断層は、年に約0.6oの活動量なので、
「10年で6o」「100年で6センチ」ズレるということ。
この活動量は「一定で動いている」そうで、
今年だけ速く動くということは、ないのだそうです。
つまり速く動き出した時は「兆候」という事になるでしょう。
先日の八木山付近の「地層」で例えますと、
「竜の口層」「向山層」「八木山層/大年寺層」「青葉山層」
がありましたが、
「八木山層」を加えると、「向山層」の上です。
この重なっている地層が、「パックリ割れる」という
事になります。
ちなみに、仙台市の断層は、現在分かるところでは6つ。
長町利府線断層、大年寺山断層、鹿落坂断層、坪沼断層、
愛子断層、作並・屋敷平断層 が存在します。
八木山エリア付近には、鹿落坂旅館の下にある
鹿落坂断層も存在します。
備えは万全にする必要はあります。 油断は出来ません。
ただ、長町利府断層など私たちが生きている間に「震源地」と
なる可能性は低いです。
けれども、活断層上は「揺れやすい」です。
この部分は勘違いしないで下さいね。
八木山エリアの地盤は、固いです。
八木山から西側のエリアもそうです。
ただ八木山は「亜炭抗」が地下に張り巡っている地域で、
「陥没」する可能性は少なからず秘めています。
昨年、陥没した箇所もあります。
昔は地滑りもあり、自然地盤に建てられた住宅地ではなく、
「人口地盤」で造られたエリアもあります。
そういった点も含め、
次回は「地盤」をテーマに「地学週間」を記事に致します。
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2011年03月09日
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震災の直前に、なんでこれらの記事を書いていたのか、
かなり不思議に思っている取材班です。。。
断層下付近は、それでも揺れは強めに出てるようなので、
家庭内での「突っ張り棒」など、
他の地域より万全にして頂ければと思います。